小平市

小林正則さんの「まちづくりへの市民参加」と新市長への期待

投稿日:2021年3月31日 更新日:

小林正則さんの市政が16年間で終わろうとしています。小林正則さんがよく使う言葉が「参加と協働」。そして一期目に最初に着手したのが自治基本条例の制定。完全に市民だけで作った自治基本条例だそうです。

わたしたちのまちのつくり方という私が所属するグループで実施した2021年4月4日の市長選の公開アンケートの内容を補足しながら、小林正則さんのまちづくりと市民参加を振り返りたいと思います。

小平市の自治基本条例

小平市自治基本条例が使われているという認識は私にはありません。自治基本条例は、市民が積極的に小平市のまちづくりに参加できる権利を保証する条例です。現実には、市民がまちづくりに参加できるという認識を持っている市民は少ないでしょう。

確かに、都市計画マスタープラン、都市計画道路、公共施設マネージメント、鎌倉公園整備基本計画、小川駅西口再開発ビル公共床、市が公共事業をするときには、必ず説明会と意見募集をして最終決定しています。

しかし市民参加は既に大方針を市が決めたことを最終決定する「直前」の段階であり、市民の意見で大方針が変わることはありません。「説明会と意見募集して決めました」アピールをしているだけで、市民の意見が反映されているとは言い難いです。

都市計画の整備

小平市都市計画図に記載していることを、実現するのが小平市のまちづくりでした。小林正則さんのまちづくりなのか、それとも、都市開発部の強い意志なのか。1962年、63年に作成した古い計画、この16年間、見直しはする気がないのが小林正則さんと都市開発部でした。

まちづくりに関して言えば、小林正則さんの市政は筋の悪い保守そのものだったと言えるでしょう。

小林市政で力を入れて推進した都市計画は、小川駅西口再開発と小平駅北口再開発と、その両方を結ぶ都市計画道路の市施工3・4・10の整備、市内を東西8.5㎞、28mの幹線道路である東京都施工3・3・3の整備でした。

小林正則さん時代の末期に慌てて動き出した感がある鷹の台公園、鎌倉公園。二つの都市計画公園を小平中央公園というシンボル的公園の近くに二つも作る必要があるのか。鎌倉公園のエリアはたかの街道北側で小平市の農家が果物を中心に熱心に栽培しているエリア。たかの街道をフルーツ街道と呼ぶ人もいます。農地を取り上げて農業公園にするのが本当に良いのか、よく考えた計画とは思えません。

都市計画道路小平3・3・3。小林正則市長時代に、東京都の意向を受けて、あるいは小平市の意向で、3か所の事業認可しました。武蔵野美術大学のキャンパス内を貫通する部分、小川橋の北側の立川通りから小川橋と東大和市駅をむすぶ道路までの短い部分。それから、鎌倉公園北側の農地と住宅を貫通する小川二丁目部分。

小川二丁目部分は、東京都が第4次整備計画でも優先整備路線に指定していない場所であるにもかからず、小平市からわざわざ東京都にお願いして整備を推進しました。都市計画マスタープランには小平市は以下のように作文しています。

「(鎌倉)公園整備にあたっては、隣接する新五日市街道線(小平 3・3・3 号線)の一部区間などの周辺の基盤整備も検討し、青梅街道駅周辺との回遊性を高めるまちづくりのあり方を検討するなかで、健康増進にもつながるまちづくりを進めます」※2017年度3月改定 小平市都市計画マスタープラン 第 4 部地域別構想 第 2章 2-2 中央地域のまちづくりの方針より

「回遊性を高める」とか、「健康増進につながるまちづくり」このタイミングで整備する理由がないための整備理由をつくる作文です。小川二丁目の小平3・3・3道路は、30年後も両端がつながらない意味不明の28mの道として残るでしょう。現在は小川二丁目の小平3・3・3の整備方針の一番の理由は、鎌倉公園へのアクセスの確保としています。鎌倉公園の整備は小平3・3・3を整備する目的ではないかと考えています。

小平市の都市計画道路と鎌倉公園

次の市長には、計画があるから都市計画道路をつくる、そのために手段を選ばずというやり方は改めて頂きたいと思います。市民の意見を聞いてほしい。様々な意見があるのはもちろんです。さまざまな市民の声を聴いて東京都とも、道路がつながる近隣の市とも協議して総合的に判断して決めて頂きたいと願う次第です。こちらの市長選公開アンケートのQ9を参照してください。

小平駅北口再開発について

それから、小平駅北口再開発の進め方は、本当にひどかったです。小平駅北口の再開発をするにあたって再開発準備組合の提案を、地権者内や周辺住民の意向調査やワークショップのようなものを一切やらずに市の方針にしてしまいました。都市計画マスタープランへの市民意見には、以下のような地権者と思われる方からの意見もありました。

再開発対象予定区域内に住む土地所有者には事前説明も無いまま、市と準備組合関係者の一方的な考えにより進められています。このことは「信義誠実の原則」に反する重大問題であることは明白です。更に「都市計画マスタープラン改定」(素案)では(P71~)小平駅北口地区市街地開発事業は組合施行であり、現時点では組合設立のための東京都への認可申請に必要な要件が整っていないにも係わらず、あたかも事業が実現するかのような文体で構成されています。※)2017年度3月改定 小平市都市計画マスタープラン小平市都市計画マスタープラン改定(素案)に対する市民意見公募手続(パブリックコメント)の実施結果のNo.8の意見

2021年3月時点でも、事業認可に必要な2/3の地権者の賛成は得られずに、検討は止まっています。

小平駅北口にある表示

再開発の事案での対立は、地権者の合意をとって、地権者対周辺に住む新住民という構図で対立になることがあるのが一般的ですが、小平駅北口では地権者がまっぷたつの分かれてしまいました。再開発の方針をめぐって異なる意見の地権者グループによる二項対立に落ちっています。あまりにお粗末すぎます。

まちづくりに近道はないのです。市長交代のタイミングで小平駅北口再開発は、一度見直して仕切り直してもらいたいです。

表示の看板を立てているグループも再開発そのものに反対しているわけではなく、4倍にエリアを広げた再開発とタワーマンションありきの開発に対して反発しているのです。

次の市長は、小平駅北口再開発をどうすすめるか?詳しくは、こちらの市長選公開アンケートのQ8の質問文を参照してください。

小平3・2・8号線の住民投票について

私が、小平市で市民活動をしているのは、小平3・2・8号線の整備について住民参加による見直しの是非を問う住民投票の運動に参加したことがきっかけでした。「住民参加により計画を見直す」「計画の見直しは必要ない」の二択で問う市民による直接請求による条例制定を求める運動でした。

必要な署名を集めて、市議会でも賛成多数で可決されました。8年前の市長選の直前の会見では、直接請求を重く受け止めると発言しながら、市長選に当選後には、投票率に1/2の成立要件で改悪をした市長提案条例を提出されたのが小林正則さんでした。

小林正則さんにとって、この住民投票は黒い歴史だと思いきや、その自費出版の著作や、引退前のインタビューで見る限り、住民投票の実施を自分の実績のようにアピールされているのは驚きを禁じえません。厚顔無恥というか、強いというべきか、政治家になる方はこのくらいでないとは務まらないのでしょうか。

何が一番残念かと言うと、小林正則さんは、小平3・2・8号線の見直しを求める市民に対して、向き合う姿勢が全くなかったことです。ご自身が推進のお考えをお持ちだったのですが、異なる考え方の市民と直接向き合うことは一切しないという進め方でした。「東京都施工の都市計画道路」だから「小平市には権限がないから」、いろいろ言いたいことはあるとは思いますが、私が問いたいのは政治家としての誠意とは何かということです。

この件は詳しくはこのブログでまとめています。書き出すと終わらなくなってしまうので、このあたりにしたいと思います。

新市長への期待

公開アンケートを実施しましたが、お二人とも真摯に向き合って回答してくれました。二人の候補の意見は近い意見が多かったです。

そして、お二人ともに、まちづくりへの市民参加を強く意識された回答をされていると感じました。市民参加が、どんな政治姿勢の政治家にも避けて通れないキーワードになってきているのでしょう。既にはじまっている未来。少しずつ良い方向にむかっているのです。

どちらが選ばれても市民の声を聴いてまちづくりを進めてほしいと思います。市民も一人一人違うので、様々な考えがあるのは当然です。二項対立になる可能性もあるでしょう。

どちらかの意見が、市長の意向に合う方向だった場合に、何事もなかったかのように反対の意見を黙殺して進めてしまう、まちづくりは絶対にやめていただきたいと思います。

しかし、市民参加で方針を決めるのは実際には難しいのです。例えば、方針が2パターン、または3パターンあって、市民が選択できる、そんなまちづくりがあってもだいぶ変わるでしょう。市民に選んでもらう、意見をもらう、そんな進め方が始まると小林正則さんの時代よりずっとよくなります。

市民のみなさん、「わたしたちまちのつくり方」の公開アンケートを参考にして、投票に行ってください。どちらが市長になっても変わらない、どちらも自分と遠いと感じる人もいるかもしれません。

そう思う有権者の方は、どちらの意見が自分に近いか、どちらがその回答に近いまちづくりを実行する力があるのか?そんな視点で考えて4月4日の投票に行きましょう。

以上(2021年3月31日)

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