※1)2020年4月12日修正
市民ランナー高速化プロジェクトの2020年4月11日のオンライン勉強会で東大陸上部コーチで竹井尚也先生に、なぜ、フルマラソンでゴールまで一定ペースで走れていて、運動強度は変らないのに心拍数があがっていくのか?意見をいただきました。一つは疲労によってレース序盤では使っていない筋肉を使用することや、心筋も疲労して排出量が下がるため、心拍数が上がる事などが考えられるとご説明いただきました。
フルマラソンの後半30㎞あるいは35㎞以降のしんどさ、これは経験した人しかわかりません。五輪を狙うマラソン選手も、市民ランナーもペースは違えども、しんどさは一緒です。とくに持っているエネルギーを使い果たしてしまった際のエネルギー切れとなったレースの終盤、こんなはずじゃなかったと、ほとんど歩いているようなペースになっている選手、そして歩いたり立ち止まっている選手もいます。もう限界走れません、そんな心境でしょう。
根本原因はオーバーペースです。とはいえ、レースペースを落として終盤までエネルギーを残しておくようなレースペースですと、最後まで消耗しませんが良いタイムを出すことはできませんし、そんなレースでは満足でききないランナーは多いでしょう。フルマラソンに挑戦するランナーの多くは、最後まで力を出し切りたいけど、失速したくないという思いで挑戦を続けていると思います。
終盤失速しないためには、設定ペースがとっても重要で、フルマラソンの設定ペースについては、以下の記事を参考にしてください。
直近のハーフマラソンを全力で走り、ハーフマラソンのタイムを使い持久係数から計算されるフルマラソンの設定ペース通りに走れば力を最後まで出し切れて失速しない確率は高いですが、実際にはその日の天候、体調、アップダウンなどのコースに併せてペースコントロールする必要があります。その際に目安になるのが、心拍計です。最近のGarminなどのランニング用の時計で、心拍数もリアルタイムで確認しながらペースコントロールすることができます。なお、Garminの時計についている光電式の心拍計(正確には脈拍計)は、正確ではありません。あてになりません。胸につけるストラップ型の心電式の心拍計、胸が締め付けられてうっとうしいのですが、こちらの心拍計を使用することをおすすめします。
以下の流れで心拍数によるペースコントロールについて説明します。
目次
最大心拍数と心拍ゾーンについて
最大心拍数を測定したことはありますか?実は私は正確には自分の最大心拍数は把握していません。たぶん185から190の間だろうと認識しています。愛用しているGarminのForAthleate235Jの設定値をみたら、189bpmでいれていました。インターバルトレーニングでは通常165bpmくらいまで、練習会などでもっとも追い込んだレペの心拍数で175bpmくらいまで上がっているのが最大で、180後半くらいまでは上げられるだろうと考えています。
なお広く世間で言われている220-年齢が最大心拍数、これですと私の場合は、170bpmになってしまいます。インターバルトレーニングで上げられる心拍数が最大のわけがありません。走りこんでいるランナーはこの計算値よりもっと高い最大心拍数のはずです。
Polarのサイトの紹介されている方法は、坂道を利用する方法が紹介されています。自分の経験した測定方法は、2017年10月9日にeAthlete鈴木彰さんの心拍講習会で平地で測定を行いました。 ウオーミングアップ後に、4’58/km、4’26/km、4’03/kmと1キロ、1分レストでペースアップして、最後の1㎞終了後に、レストなしで、400m以上全力疾走して、限界まで走ったところの心拍数が最大心拍数という測定方法でした。このとき125,136,144bpmと1kmを3本で心拍数が上がっていき最後の400で181でしたが、ちょっと追い込み切れなかった感覚でした。鈴木彰さんの説明では調子が悪かったら、10足してくださいという説明でした。このときから185から190が最大心拍数であると考えています。
ゾーンについては、Garminのサイトの説明を引用させていただきます。最後の行に自分の心拍ゾーン、Garminに入力している 最大心拍数189から計算される値を入れています。
ゾーン | %MAX | 状態 | 効果 | 自分の心拍数 |
1 | 50~60% |
・心身ともにリラックスしたペース ・リズミカルな呼吸で会話に支障がない |
【有酸素性能力の基礎作り】 ・有酸素性能力向上の初期レベルのトレーニング ・ストレスの軽減 |
95-112bpm |
2 | 60~70% |
・快適さを感じるペース ・少し呼吸が深くなるが会話は可能 |
【心肺機能の向上】 ・心肺機能向上の基本となるトレーニング ・脂肪燃焼に効果的 ・高強度トレーニング後の休息に適したペース |
113-131bpm |
3 | 70~80% |
・マラソンをするような標準のペース ・会話を続けるのが難しくなる |
【有酸素性能力の向上】 ・心肺機能向上に最適なトレーニング ・持久力の向上 |
132-150bpm |
4 | 80~90% |
・ややきついペース ・呼吸が力強くなり会話することができない |
【無酸素性能力の向上】 ・無酸素性作業閾値の向上 ・スピードの向上 |
151-169bpm |
5 | 90~100% |
・全速力の速さで、長時間維持することはできないペース ・呼吸が相当きつい |
【無酸素性持久力の向上】 ・瞬発力、筋持久力の向上 |
170pbm以上 |
※最大心拍数に対する割合(%MAX)を基準にした場合の心拍ゾーン別の状態と効果
自分の場合の計算 189 x 0.9 = 170.1 <=ゾーン5の閾値
最大心拍数は、0.9、0.8、0.7、0.6をかけた値が、ゾーン4,3,2,1の最大の閾値になっています。「長距離競技におけるエネルギー源と血中乳酸濃度」で、書きましたが最大心拍数の80%がLT値、LT値以下が低強度、88-92%がOBLAで、LT値以上、OBLA以下が中強度、OBLA以上が高強度となります。ゾーン3と4の間、最大心拍数の80%くらいが、市民ランナーのフルマラソンの設定がおおよそLT値になります。ソーン4と5の間、最大心拍数の90%くらいが、10kmからハーフマラソンの設定値になります。脂肪を燃焼されるのが目的の場合は、ゾーン2がもっとも効果的です。軽度な有酸素運動の場合は、糖質を燃やす比率よりも、脂肪を燃やす比率の方が大きくなるため、心拍数を抑えたランニングのほうが効果的ということになります。
LT値、OBLAについてはこちら
このGarminのゾーン分けの説明でZ3が有酸素能力の強化で、Z4が無酸素能力の強化とありますが、この点は少し私の解釈と違います。 「インターバルトレーニングの意義から効果的な設定メニューを考える」 で書きましたが、インターバルトレーニングは、心肺機能の強化ですが、Z3とZ4の間をジョグと疾走を繰り返します。Z4も有酸素能力の強化に繋がりますので、有酸素運動と無酸素運動の明確な線引きは出来ないと考えています。
Garminのゾーンに言い換えるて、自分の練習内容に当てはめると、以下のようになります。
- ゾーン3以下 低強度 ジョグ、距離走
- ゾーン4 中強度 3’40から3’50/1㎞インターバル5本の後半3本、レペ、速めのペース走、
- ゾーン5以上 高強度 インターバル8本後のレペ400など
Garminの時計では、練習後にゾーン毎の比率が表示されます。以下3つのレースと練習での心拍ゾーンです。
Z4の比率が多くなっています。2018年11月3日のぐんまマラソンは、気温は13度から18℃まで上昇しました。二度目のサブスリーを狙っていましたが、中盤から心拍数があがってしまい、26㎞から計画的にペースを落としながら粘って、暑い中、全力を出し切り3時間16秒のタイムでゴールしたレースでした。出し切った感触の通り、さのマラソンと比較して、Z4の比率が多くなっています。
2018年12月9日のさのマラソンは、気温が8℃くらいで最も走りやすい環境でした。自分のコンディションも良く自己ベスト2時間57分47秒を出したときのレースです。アップダウンが多いこともあり、ペースを抑えたこともあり、Z4の割合は少なくなっています。
コンディションがピークだった2019年1月5日の秋留台公園の練習会に1㎞3’40x8本、60〜70秒つなぎのインターバルの練習での心拍ゾーンです。自分としては最大レベルのインターバルの設定でした。Z4の比率が47%と支配的になっています。終了後のジョグも時計をとめなかったため、心拍数が132以下のゾーン2になることもあるため、Z1やZ2も含まれています。
フルマラソンの心拍数、LT値のペースについて
市民ランナーに限らずですが、フルマラソンのレースペースはスタートからゴールまでイーブンペースで走ることが、最大パフォーマンスを引き出す最良の方法です。イーブンペースで、かつ持っているエネルギーを使い切るのが理想です。
そのペース設定を、レースの1㎞ラップや、速度表示を見て行うのですが、併せて心拍数も確認しながらレースペース設定をする方法をご紹介します。
市民ランナーのフルマラソンの設定値は、LT値の心拍数以下の心拍数のペースで序盤を抑えるのが良いです。無酸素運動のZ4の範囲に入らない、Z3の有酸素運動の上限以下で走る設定です。
有酸素運動のエネルギー源は、糖質と脂質で、酸素を使ってエネルギーをつくります。フルマラソンを走り切るには体内に蓄えられる糖質(筋グリコーゲン、肝グリコーゲン)だけでは十分ではなく、糖質以外には脂質もエネルギーとして使うことが重要です。またレース中も適宜、エイドの給水、給食などで糖質をエネルギー源として摂取して体内の糖質をレース終盤まで枯渇させないことが重要になります。
レースで走っている間で、体内の糖質は減少し、足腰の筋肉は何度も伸縮を繰り返すため疲労していきます。同じペースを維持するためには、糖質、脂質を燃焼させやすくするために、少しずつ酸素の供給は増えていきます。一定ペースで走るので絶対的運動強度は同じであってもレース序盤と終盤では、筋肉の疲労度が異なり相対的には運動強度は高くなり、よりエネルギーが必要となるため、有酸素運動の酸素が必要となり、心拍数も上がっていきます(※1)。フルマラソンでレース中一定ペースで走っていると、心拍数は少しずつ上昇するということです。気温が高く身体への負担が大きいレースでは心拍数の上昇はより大きくなります。このことを考慮すると、レース序盤はLT値以下で走れるベース設定として、中盤ハーフ通過時にLT値の心拍数になるくらいのペース設定が適切です。
一方、レース終盤まで、有酸素運動の上限のLT値で走るのでは、持っている力を出し切ることは出来ません。37km以降、ランナーによっては、35km以降、または40km以降かもしれませんが、解糖系の無酸素運動も動員して体内の糖質を使い切るようにペースアップしてゴールするのが理想です。フルマラソンのラスト5kmを5kmの別のレースのように切り替えるということです。現実にはフルマラソンのラストスパートによるペースアップは、一度落ち込んだペースをもとに戻すくらいかも知れません。しかし、レース中に心拍数も確認しながら設定したレースプランを意識してペースを作っていくことが大事であり結果に繋げることができます。
レース中の心拍数の上昇を考慮すると、フルマラソンにおけるペースコントロールは以下となります。
フルマラソンにおける心拍数の目安
心拍数 | 私の場合 | |
スタート~ハーフ通過まで | LT値の心拍数 - 5〜10 | 140 – 145bpm |
ハーフから30km | LT値の心拍数 | 150bpm |
30 〜 35kmまで | LT値の心拍数 + 5 | 155bpm |
35km ~ 40kmまで | LT値の心拍数 + 10 | 160bpm |
40㎞ ~ ゴールまで | 全力で | 160bpm以上 |
LT値における心拍数は、最大心拍数の80%程度ですが、これはどのくらいのペースで走っている場合なのか知ることは難しいです。そもそも最大心拍数の測定が難しいです。以前の記事でも紹介しましたが、 新横浜の日産スタジアムにあるでは、横浜市医科学センターで1回6,200円で計測してもらえるようです。 このときのLT値における心拍数や運動強度(ペース)を測定してもらえます。
そこまで投資する必要性感じないランナーは直近のフルマラソンで失速せず、力を出し切れたレースの平均心拍数と平均ペースをLT値における心拍数と考えるのが良いでしょう。もし、後半失速していたらオーバーペースなので、どのくらいのペースで走れば良いか想像してペース設定して、次回のフルマラソンでイーブンペースで力を出し切って走りきれれば、その平均ペース、平均心拍数がLT値のペースであり心拍数です。
フルマラソンの心拍コントロールの例
さて、私の2018年の11月3日のぐんまマラソンと12月9日のさのマラソンのレースを振り返り心拍数を使ったレースコントロールを解説したいと思います。
心拍数は、気温が高いと身体への負担が大きくなり上がりやすくなります。また、上りでは重力に逆らい登るため、多少ペースを落としても心拍数は上がります。逆に、下りでは重力を借りて楽に走れるため心拍数は下ります。
その他の心拍数が上がる大きな要因として、気温とも関係しますが、水分補給が足りない場合にも極端に上昇します。人間の身体の70%が水分ですが、水分が足りなくなると血液の粘度が高くなり流動性が悪くなり、血液中のヘモグロビンで酸素を体中に届けるための心臓の伸縮回数を増やすため心拍数は大きくなります。
気温が上昇するレースほどレース中の水分摂取が大事になります。
ぐんまマラソンは気温13℃でスタート、すぐに心拍数は高くなりました。レースペースは、4’05~4’15と設定どおり入りましたが、5㎞経過前に、140超えてしまいました。エイドはかなり多い大会でしたが、エイドではスポーツドリンク2杯を飲んで、頭からは水をいっぱいかけて、水分をとり、体温を下げるようにつとめました。13kmくらいから緩やかな下りが続きますが全く楽になりませんでした。気温の上昇に伴い、心拍数が上がり続けてハーフ通過で150まで上昇。ここまでは想定どおりでしたが、 まだ緩い下りがづついているにも関わらず26km通過でペースランナーに抜かれてしまい、早くも150bpmを超えて155bpmが見えてしまいました。ここまでは、サブスリー4’15/kmを意識して維持してきましたが、26㎞で心拍数の上昇が予定より早かったため、まだ余力はあったのですが、ペースを4’20 /km まで落としました。それでも心拍数の上昇が止まりません。31㎞を経過して155bpmを超えてしまったため4’25/kmまでペースを落とし35㎞では、やや上りでもあることから4’33/㎞までペースを落としました。というか、落ちてしまったというのが正しいかもしれません。35㎞でアミノバイタルプロの粉末を飲んで、気持ちを切り替えて4’25までペースを戻して粘りました。40㎞で心拍数が160bpmまで上昇、最後までサブスリ―をあきらめずスパートして3時間16秒でゴールしました。ゴールでは18℃くらいまで気温は上昇していました。このレースはサブスリーは逃したのですが、26㎞で、心拍数をみて早めにペースダウンしたため持っている力を最後まで出し切る会心のレースとなりました。
ぐんまマラソンラップと心拍数
0-5km 4’06 4’13 4’16 4’08 4’17 (21’02) 142bpm
5-10km 4’04 4’03 4’05 4’17 4’19 (41’53 20’48) 142bpm
10-15km 4’27 4’14 4’26 4’13 4’07 (1:03’23 21’26)142bpm
15-20km 4’07 3’55 4’11 4’11 4’08 (1:24’01 20’32)148bpm
20-25km 4’10 4’11 4’10 4’15 4’16 (1:45’05 21’02)ハーフ1:28’37 150bpm
25-30km 4’11 4’20 4’20 4’17 4’18 (2:06’33 21’27)153bpm
30-35km 4’17 4’26 4’26 4’24 4’33 (2:28’41 22’08)155bpm
35-40km 4’29 4’15 4’29 4’24 4’24 (2:50’44 22’11) 157bpm
40-42km 4’12 4’32 0’47(ネット3:00’16 9’31) 160bpm
2018年12月9日さのマラソンは8℃、風も強くなく絶好のコンディションでした。アップダウン110mときついコースですが、3回目でコースを熟知してます。温度が上昇したぐんまマラソンから5週間、サブスリーは狙えるコンディションでした。前半5㎞は予定通り140bpmで入りましたが、6㎞から16㎞まで上りです。ここでは、心拍数が上がってしまいます。ペースは4’15以下まで落として、心拍数は143bpm程度で抑えていきました。15㎞から20㎞までは下りですが、4’05程度までペースを上げても、140bpm以下で維持できたので20㎞の峠、最大の上りの古越路トンネルの上りまでは速めのペースを維持して貯金しました。20-21㎞までの1㎞少々の上りは、4’30までラップをおとして、150bpmまで上昇しましたが、きつい上りなので予定通りと考えて下っていきました。下り終えて23㎞で143bpm程度だったので、この時点でだいぶ余裕があってサブスリー実現可能性は高いと考えていました。もう一度古越路トンネル を上りますが、ここでも150bpm程度、31㎞以降の下りで4’05/km程度まで加速しても心拍数は150bpm以内に入っていて余裕がありました。しかし35㎞通過で自己ベストが確実になったこともあって気を抜いてしまい、39㎞、40㎞でラップを落としてしまい、41㎞からスパートしたものの心拍数は160bpmを超えることなく追い込みきれずに、年代別も12位と入賞も逃した残念な結果となってしまいました。気温はゴール時で12℃くらい、自分にとってもっとも走りやすい環境でした。一度は10位の選手を抜かしており悔しい思いをしました。タイムはぐんまマラソンより良かったですが、力を出し切れなかった大会でした。39㎞、40㎞のタイムの落ち込みが悔やまれます。
さのマラソンラップと心拍数
〜5km 4’08 4’10 4’11 4’18 4’03 (20’52) 138bpm
〜10km 4’13 4’05 4’10 4’16 4’11(41’50 20’58) 141bpm
〜15km 4’15 4’17 4’16 4’17 4’12 (1’03’10 21’20) 143bpm
〜20km 4’05 4’08 3’56 4’12 4’07(1:23’41 20’21) 139bpm
〜25km 4’31 4’00 4’14 4’16 4’12(1:44’55 21’14) 143bpm
〜30km 4’15 4’20 4’19 4’01 4’42(2’06’35 21’40) 143bpm
〜35km 4’09 4’01 4’22 4’04 4’11(2:27’24 20’49) 148bpm
〜40km 4’15 4’10 4’17 4’08 4’25(2:48’42 21’18) 155bpm
〜ゴール 4’25 4’41(2:57’46 9’06) 155bpm
ぐんまマラソンでは、心拍数の上昇から暑さによる消耗と判断して早めのペースダウンによって落ち込みを最小にしました。さのマラソンでは、アップダウンでの心拍数の変動に併せてペースコントロール、平地で自分の心拍数で状態を確かめて走った例を紹介しました。
まとめ
- 最大心拍数の80-90%が無酸素運動の強化、70%-80%が有酸素運動強化がメインの運動となります。60-70%では有酸素運動で脂肪燃焼には適しています。80%前後にZ3とZ4の間にLT値があります。
- フルマラソンで走る際の心拍数はLT値の心拍数であり、LT値の心拍数を意識することでゴールまで失速なくイーブンペースで力を出し切って走ることができます。
- LT値における心拍数とペースは、暑くないコンディションのよい環境で、イーブンペースで力を出し切れたフルマラソンの平均ペースと心拍数です。
- レースにおいては、イーブンペースで走ることが重要ですが、LT値の心拍数から5~10低いペースで走り始めハーフ通過から30㎞までがLT値の心拍数、35㎞で、LT値+5bpm、40㎞で+10bpmのペースで走れるように組み立てると持っている力を最大限引き出すことが出来ます。
以上(2019年9月4日)